古典技法の箔作業で使う道具は独特で 一般的な画材店や国内の箔屋さんでは購入できません。 でも自分で作ることができるものもあります。 MAさんは箔板作りに挑戦です。 (箔板あるいは箔床、箔台。クッション状で 箔のまな板のようなものとお考えください。)
必要な材料、A4サイズ程度9㎜厚のシナ合板、ガンタッカー 脱脂綿、太鼓鋲、革、テープ (革か布どちらでも)を揃えます。 革は牛か羊、厚すぎず薄すぎず、色はお好みで。
さて、まず脱脂綿を3枚分切ります。 2枚は板のサイズ、1枚は1センチ四方小さくした脱脂綿を切り 板サイズの2枚の間にひと回り小さい1枚を挟みます。 以前、サイズの違う脱脂綿をピラミッド状に3~4枚 重ねると習いましたが、試した結果 あまり段差が無い方が使いやすいように感じます。
つぎに革のスエード側を表にして 脱脂綿と板を重ねたものを包みます。 裏からガンタッカーで打ち付けましょう。 革をしっかりと引張ってきっちりと。 この革の張りが甘いと箔を上手に切ることができません。 キャンバス張機やペンチで引張っても良いでしょう。 箔ナイフを差し込むベルトも付けましょう。 今回は革の端材を利用しました。
側面周囲にテープを巻いて太鼓鋲で留めます。 これは装飾でもありますが、側面は傷みやすいので ガードの役目もあります。 そして紙やすりをかけてスエードの毛を整えます。 毛足をある程度短くして、表面を滑らかにします。 仕上げにベビーパウダーを磨り込んで完成です。
自分で作った道具は愛着がわいて、箔作業も楽しくなりますよ。 製作のコツは革をしっかり引張ってタッカーを打つこと そしてタッカーは隙間を開けず細かく打つこと、です。 どうぞお試しください。
by vaneyke
| 2017-12-19 21:17
| 絵画+額縁
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