お化粧でも下地はとても大事だと聞きます。
その役割は肌の凹凸を滑らかにする。
ファンデーションが少量ですみ、その持ちを高める効果があると聞きます。
絵画や額縁の制作の古典技法においてもこの下地はとても大切です。
その役割はお化粧とあまり大差はありません。
下地が無い仕上げには、よく見ると木の場合は無数の導管の穴が見えます。
下地とは物を作り上げる土台となるもので、堅牢で均一な肌合いを作ります。
仕上げ材の色彩や材質感を活かすための素地なのです。
所謂、縁の下の力持ちと言うべきなのでしょうか。
この下地の状況、形が作品に与える影響は計り知れません。
実は、それほど大事なものなのです。
その材料には色々とありますが、
絵画と額縁ではその目的によって、同じであったり、異なったりします。実際にはこの写真にあるようなものを使い分けます。
白っぽい粉が幾つかありますが、微妙に白さと品質がそれぞれ異なります。
これは絵画も額縁もそれぞれ異なる下地を施しています。その目的は仕上げの効果を狙っての事です。
この下地の良し悪しが作品の仕上がりに直接に繋がってゆくのです。
鑑賞なさる時に、この下地にも目を向けてみませんか。
筒井